アーケードスティックの選び方 (最終更新日:2013年7月17日)
このページでは、アーケードスティックを選ぶ上で重要となるポイントについて書いていきたいと思います。
まずは対応機種・使用パーツを見よう
アケステを選ぶ上で何よりもまず重要なのが、 対応機種です。当然の話ですが、どんなにハイスペックなアケステを買っても、やりたいゲーム機に対応していなければ宝の持ち腐れです。製品情報をよくよく確認して、自分のもっているゲームハードに対応したスティックを選びましょう。
よく、 PS3のスティックはXbox360では使えないの?(もしくはその逆)という質問を掲示板などで見かけます。どちらもUSB接続なので間違えやすいですが、基本的に PS3とXbox360のスティックに互換性はありません。両機種対応のスティックとしては「 アーケードマックス 」が存在しますが、ハードメーカー非公認と思われます。
ちなみに、PS3用およびXbox360用のアケステの多くは、パソコンに接続しての使用も可能です。ただし、公式に使用が推奨されていないものもあるため、事前に対応状況を調べておくといいでしょう。
対応機種の次は、レバー・ボタンの 使用パーツを見ましょう。前述のとおり、レバー・ボタンには 業務用パーツと メーカーオリジナルパーツが存在します。基本的に 業務用パーツの方がクオリティが高いと考えていいでしょう。そのぶん、業務用パーツを使用したアケステは全般的に高価になっています。
サンワとセイミツ(レバー・ボタンの業務用パーツについて)
(追記(2017/10/17):現在発売中のアケステでセイミツ工業製のパーツを使用しているものはほぼ無くなりました。この段落は古い内容です)
現在、アケステに使用される業務用パーツは、「 三和電子(サンワ)」と「 セイミツ工業(セイミツ)」という二つのメーカーのものが主流です。現在ゲームセンター等で稼働しているアーケード筐体に使用されているレバー・ボタンのメーカーは、ほぼすべてこの二社のものです。
同様に、アケステにもサンワパーツ使用のものと、セイミツパーツ使用のものが存在します。ホリの「リアルアーケードPro.」シリーズの場合、機種名の末尾が「SA」になっているものがサンワ、「SE」になっているものがセイミツです。
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ちなみにこの二つのメーカーのパーツは、使用されるゲームの種類によって使い分けられることが多いそうです。90年代頃の格闘ゲームやシューティン グゲームにはセイミツ、最近の格闘ゲームなどにはサンワ、といった具合。ただし、近年ではサンワのパーツの普及率が上回っており、全てのゲームがサンワ パーツというゲームセンターも多いそうです。(参考: 終結 サンワvsセイミツ戦争 | 高田馬場ゲーセン・ミカド >店員ブログ)
この二つのメーカーが作るパーツの特徴として、一般的には サンワが格闘ゲーム向き、 セイミツがシューティングゲームやパズルゲーム向きと言われていますが、あくまで一般論です。パーツの基本的な構造は同じなので、あとは個人の好みで選んで構わないと思います。
追記:隼レバー・玄ボタン(ホリオリジナル)
最近になって、「業務用パーツの改良版」を謳うパーツが登場しました。それがホリが開発したのが 隼レバー・玄ボタンです。
これは オススメのアーケードスティックのページで紹介している「ファイティングエッジ」で使用するために開発されたパーツです。
以前はファイティングエッジのみに使用されていたパーツでしたが、最近「リアルアーケードPro.V3 隼」などがラインナップに加わり、またホリによるパーツ単体でのネット通販も始まりました。
性能に関してですが、プロゲーマーが大会などで実際に使用している、という実績があります。ただ、主に業務用パーツに慣れている人からは、使いにくいという声もちらほら聞こえます。プロ仕様のピーキーなチューニング、といったところでしょうか。
追記(2017/10/17):その後ホリのパーツは改良され、現在使用されているのはHAYABUSAレバー・HAYABUSAボタンとなっています。
天板レイアウト(レバー・ボタン配置)
アーケード筐体の 天板レイアウト(操作部分のレバー・ボタンの配置)は、機種によって異なることがあります。
アーケードスティックのほとんどは、アーケード筐体を模した天板レイアウトを採用しているため、同様に機種による違いがあります。
中にはアーケード筐体と異なるオリジナルのレイアウトを採用しているスティックもありますが、天板レイアウトによって明確な優劣があるわけではないので、プレイしたいゲームや好みで選べばよいでしょう。
以下、代表的な天板レイアウトの種類を紹介します。
ビュウリックス配置
近年発売されているスティックは、ほとんどが「 ビュウリックス配置」と呼ばれるボタン配置になっています。
これは「ストリートファイター4」シリーズや「ブレイブルー」シリーズが稼働しているアーケード筐体「ビュウリックス」で用いられているボタン配置で、左から二番目以降のボタンが平行に配置されているのが特徴です。RAPV3SAやTEなど、現在主流のスティックは全てビュウリックス配置になっています。
また、ビュウリックス配置のレバー・ボタン間の間隔を広げた「リアルアーケードPro.V3 SA カスタム」を、ホリが作っています。レバーとボタンが近すぎて肩が凝る、というような人は、こちらを使ってみるといいかもしれません。
ブラスト配置
ビュウリックス以前に主流だったのが「 ブラスト配置」です。かつては多くのアーケード筐体がこの配置を採用しており、特に多かった「ブラストシティ」という筐体の名前が由来になっています。ブラスト配置は、左から二番目以降のボタンが右下がりになっています。
ブラスト配置のスティックは「リアルアーケードPRO.3」などが代表的です。
また、「鉄拳」シリーズや『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』などに用いられるノアール筐体を再現した、ブラスト配置よりレバーとボタンの距離が広い「ノアール配置」が、「鉄拳6 対応 リアルアーケードPro.3」や「リアルアーケードPro.N3 SA」などに採用されています。
ホリ配置、その他
かつてホリが作っていたスティックのほとんどが「ホリ配置」でした。左端から三番目までのボタンが右上がりに配置されています。
現在、ホリはホリ配置のスティックを作らなくなったため、新品でホリ配置のスティックはほとんど存在しません。かつては「リアルアーケードPRO.」などがホリ配置を採用していました。
上に書いた以外の配置も存在します。アーケード再現が主流となる以前は、むしろ独自の配置を採用したスティックの方が多かったようです。
スタート・セレクトの配置
スタートボタンやセレクトボタンの配置に工夫があるアーケードスティックを紹介します。
まず、Mad Catzが作るアケステは、スタートボタン・セレクトボタンが全て天板ではなく、操作する側から見て奥の筐体側面についています。これは家庭用ゲーム機を用いた大会などでスタートボタンを押してしまう誤操作を防ぐための仕様です。
同様の誤操作防止機能として、ホリの「リアルアーケードPro.N3 SA」には、スタートボタンを目隠しする機能が、「リアルアーケードPro.V3 SA カスタム」にはスタートボタンとセレクトボタンの動作を入れ替える機能が、それぞれついています。
さらに、ホリの「ファイティングエッジ」は、スタート・セレクトボタン自体がタッチパネル式で、ボタンの動作自体を無効化する機能がついています。